Talk session
初期臨床研修のプログラム責任者、指導医を務めるドクターと、現役初期臨床研修医が本音でトーク。
いまきいれ総合病院だから得られる学びの魅力に迫ります。
濱崎:専門分野を極めるスペシャリストというより、ジェネラリストを目指すものだと思います。幅広い症例・患者さんに触れて、興味を広げる経験ができます。
加藤:症例の幅広さはありますね。特に、外傷系・救急系が多いので、手技の経験もある程度積むことができるのは、研修医にとって魅力だと思います。
今給黎:そうですね。外科系でいうと6領域全てそろっています。形成外科があるのは鹿児島では唯一なので、特徴だと思います。あと、周産期医療。未熟児に対する治療という点では、県内で鹿児島大学病院・鹿児島市立病院と私たちだけなので、注目している研修医も多いかと思います。
神村:私は鹿児島に絞って研修先を比較したりしていたので、診療科がほぼそろっていることとか、形成外科があることは注目していました。「たすきがけ」といって、ない診療科は他の病院で研修する制度もあるんですけど、途中から別の病院に入って馴染めるかな…とか不安な部分もあったので、この病院で完結できるのは、魅力的でした。
本間:僕は新生児内科に興味があって、この病院を選びました。他にもいろいろ調べる中で、外科系に強いということで、手技の実践も積めそうだなと考えていました。実際、研修医の人数が少ないから、チャンスも多く巡ってくるし、先生たちに気にかけてもらってる感じがします。
白木:「これをやりたい」とか話したことを、実際に経験させてくれることもあります。科とか、研修でのかかわりに関係なく、いろいろな先生と話しやすい医局の雰囲気がいいなと思います。
神村:うん、うん。部長先生たちもすごく気さくで、相談しやすいです。自分のやりたいことをさせてもらえるので、けっこう自由度も高い気がします。
加藤:雰囲気という点では、普段からコメディカルのスタッフも含め、病院全体がコミュニケーションをよくとっています。顔と名前だけじゃなく、どんなスタッフかまで、お互い知っている関係づくりができている感じはありますね。患者さんに対してもそうですが、伝統的に、前理事長がこの病院を「我が家」と呼んでいて、家族のように思う感覚が根付いているのかな。
濱崎:まぁ、研修医の定員を考えると、総合病院の中ではだいぶ少ない方だと思います。だからこそ、研修医一人ひとりに対して、寄ってたかってといいますか(笑)。丁寧に手を掛けて、みんなで育てられるというのはあると思います。
今給黎:普段から、医局の中は科の垣根が低くて、意思疎通がはかりやすいですね。自然と、研修医をみんなで見守る雰囲気もあるように思います。
プログラム責任者としては、研修医が全員無事に2年間の研修を終えられるようにサポートするのが役目。なので、「研修医体制会議」の中で私たち指導医と、研修医を呼んで、意見交換したり、相談ごとを聞いたりする機会も作っています。研修の内容だけじゃなく、日常生活のことなどもフォローしながら、ある意味、親のようなアプローチで行っています。
本間:僕、実は自分も治療をしないといけない病気をもっていたので、そのあたりも病院を決めるときに条件だったんです。それもOKしてくれたので、決めました。
福岡の人間で、縁もゆかりもなく鹿児島に来たんですが、快適に過ごしています。桜島の灰さえ降らなければ…(笑)
加藤:医師として必要な知識・技術はもちろんなんですが、長い医者人生を考えたとき、どんどん知識や技術の開発は進んでいって、常にアップデートしていかなきゃならない。だから常に勉強なんです。常に学び続ける覚悟や姿勢を学んでほしい、というのが一つありますね。
濱崎:うん。この病院の先生方は、本当に臨床が好きで、患者さんを診て、接して、目の前の患者さんを良くしたい、そんなピュアな思いを持って頑張っている医師ばかりだと思います。アカデミックな部分ももちろんですが、そういう姿勢っていうのも学んでほしいですね。
今給黎:これも医師生涯通して大事だと思いますが、協調性ですね。私たちも定期的にカンファレンスで複数の診療科が集まって意見交換したりしていますが、チーム医療の時代。医師一人で医療は成り立ちませんから。
白木:医局の中でも、先生方同士の科の垣根を感じさせないというか。科を問わずよくコミュニケーション取られているイメージがあります。
加藤:チーム医療において、私たち医師は調整役・コーディネーター的な役割が求められます。医師同士だけじゃなく、コメディカルスタッフ、患者さんも含め。そういう点では、コミュニケーション能力も大切ですね。
患者さんの治療を考えるとき、答えややり方は決して1つではないんですよね。いろんな選択肢を用意した上で、その患者さんにとってベストな答えがどれなのか。患者さんの体の状態、心の状態、家族の気持ちとか、みんなが納得する回答を導き出す力が求められるんです。そのためには医師として、人としての社会性が必要。ぜひ、初期研修でいろんな患者さんに出会う中で感じて、学んでほしいと思います。
濱崎:そうそう。いろんな患者さんに出会って、病気を一生懸命調べて、解明する。治療法を見つけて実践して、患者さんを治す。わくわくドキドキ、ハラハラ、そして感動。こういう経験が大切な成長につながるんです。
この病院は、患者さんの数も多いし、救急車も多い。いろんな患者さんたちが来られる。地域の人たちも受診しやすい地域に密着した病院ですから。公立系の総合病院とは違った、優しさ溢れる病院だと思います。患者さんとの触れ合いに学び、感動をたくさん味わってほしいと思っています。
神村:実際に地元の患者さんが多くて、地域に密着した病院だなと思いました。患者さんの退院後やQOLに添ったサポートをされているのも感じました。
本間:いろんな科を回っていると、いろんな病気を抱えて、いろんな思いを持った患者さんに出会います。「病気」だけじゃなくて「人」を診るということなんだなって。この2年間、大切にしたいと思います。
今給黎:初期臨床研修医を受け入れて10年以上になりますが、人を育てることは、病院にとっても大きな学びだと感じています。2020年度からは「360度評価」といって、指導医が研修医を評価するだけでなく、コメディカルのスタッフや患者さんからの評価、そして研修医から指導医の評価もされる制度が導入されます。指導医も改めるところは改めて、レベルが上がっていくと思います。
また、来年には新病院もでき、病院としても次のステージに立つことになります。その中では、研修や教育も新たな軸にした、人が集まる病院づくりに取り組んでいきたいと考えています。教育は医療の未来をつくる大切なもの。研修医の皆さんと共に、私たち病院側も大いに学び成長していきたいと思います。
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